背中のパターン

Stun・・・タカ

2008年01月17日 12:00

背中のカラーリングについて
たとえばリアル系のカラーリングを施す場合、うろこを意識してネットをかぶせてブラシで吹くとか、ナイフで切れ込みを入れてそこに黒系の塗料を毛細管現象を利用して流し、コーティングすることで閉じてしまうとか方法はある。
魚の種類によっては単一の色で塗ってしまうというのもある。

タイガーパターンやコーチドッグでも背中に色を施さない場合もあるし塗る場合もある。
柄を入れる場合もあるし様々だ。

要はビルダーがどういう仕上がりをよしとするかだからね。

以前からリアル系ではないBeaterの背中に単一の色だけを塗るのはさびしいような気がしていた。かといって背中に柄を入れるって言うのも全体のまとまりを考えるとかっこよくは行かない。いやそういうアイディアが僕に無いだけなのだが・・・
ステンシルを使ってブラシで吹くのもなんか人為的すぎてよしとしない。む~難しいもんだなぁと頭をひねっていた。

クラックパターンってあるでしょう。あれは違う性質の塗料を使って意図的にクラック(ひび割れ)を入れるものなんだが、あれを背中に自然な感じで入れられればまだいいのなかぁと思っていた。しかし部分的なクラックっていうのもたまたま失敗して・・・というのであればわかるが人為的にその部分だけというのはなかなかむずかしい。塗料の流れなんかが少しでも起こったらクラックが広がるからね。

試行錯誤しながらそれがやっと実現した。今回のコーチドッグ風カラーにはそれを採用した。だが使う側の好みという問題があるのでこれはあくまでもビルダーの遊びだ。
もともとは失敗の産物であった技法だが、それを意図してやる、しかもルアーの一部限られた場所にだけそれを表現する・・・これはとても面白い試みであった。

加えてパール塗料の使い方も少し工夫してみた。まだまだ研究の余地はあるが、僕の中では一皮向けたような感じがしている。誰もほめてくれないことを前提に自画自賛ということで・・・

コーティング前の「悪役商会カラー」

こんなこと誰にもわからないだろうが僕だけが自分だけが面白がっている。
ハンドメイドルアーにはこういったビルダーの思いや試行錯誤が随所につまっている。これらがわかってくれるといろんな体液がにじみ出るほど嬉しい(笑)




関連記事